稲垣吾郎さん主演 映画『窓辺にて』今泉力哉監督インタビュー

今泉力哉監督のオリジナル脚本で、主演に初タッグとなる稲垣吾郎さんを迎えた映画『窓辺にて』。

11月4日(金)の公開を前に、今泉監督にインタビュー🎤

稲垣さんとの出会いについて、今回も登場人物の会話が秀逸な脚本作りについて、たっぷり伺いました。

今泉力哉監督、最新作『窓辺にて』インタビュー（動画🎥）

映画『窓辺にて』を解説！

今泉監督オリジナル脚本の映画『窓辺にて』とは？

これまで一筋縄ではいかない恋愛模様を数多く描いてきた今泉力哉監督。「恋愛映画の旗手」とも呼ばれ、恋人たちの繊細な心の機微をウィットにとんだ会話劇で魅せる。映画ファン待望の今泉監督の1７作目となる完全オリジナル作品『窓辺にて』。主演は今泉組初参加で唯一無二の存在感を放つ稲垣吾郎さん。稲垣さんは妻について「ある悩み」を持つフリーライター市川茂巳を演じる。今泉脚本の独特の間合いが、稲垣さんが醸し出すどことなく掴みどころのない雰囲気にマッチし、不倫を題材にした物語の中でクスっと笑わせるストーリーとなっている。稲垣さん演じる茂巳の妻を中村ゆりさん、茂巳と関わっていく高校生小説家を玉城ティナさん。茂巳の友人でプロスポーツ選手を、今泉組常連で、『街の上で』の主演をつとめた若葉竜也さんが演じている。

映画『窓辺にて』ストーリーは？

フリーライターの市川茂巳（稲垣吾郎）は、編集者である妻・紗衣が担当している売れっ子小説家と浮気しているのを知っている。しかし、それを妻には言えずにいた。また、浮気を知った時に自分の中に芽生えたある感情についても悩んでいた。ある日、とある文学賞の授賞式で出会った高校生作家・久保留亜の受賞作「ラ・フランス」の内容に惹かれた市川は、久保にその小説にはモデルがいるのかと尋ねる。いるのであれば会わせてほしい、と‥・。

ここに注目！映画『窓辺にて』

私は今泉監督の最新作を常に心待ちにしているファンの一人だ。

今泉監督作品の好きなポイントは…

恋人同士、もしくは微妙な関係のカップルがそれぞれの胸の内で葛藤を抱えていて、それが説明過多でなく会話や間合いで描かれていること。ストーリーが進むにつれ、観客それぞれが、登場人物の心情や置かれた環境について察していく。その行為が映画鑑賞の醍醐味だと私は思っている。

今泉監督は大阪NSCに入っていた過去がある。（『愛がなんだ』の撮影中にお話を伺いました。）同期は、かまいたちや和牛、天竺鼠なんだとか。今泉作品の魅力は”会話”と”巻き込まれ”にあると思う。それは壮大なコントにも見える。人の恋愛模様なんて他人からみたら案外滑稽だよなと気づかせてくれる。当人たちが大真面目だからより一層際立つ。今泉作品を観ていると必ず訪れるクスっと笑えるシーン。たまにブッと噴き出してしまうけど、ほとんどがクスっ。爆笑じゃないのがポイント。会話の間合い、主人公が巻き込まれた末路。それを毎度楽しみにしている。

動画未収録情報

インタビュー終わりで今泉監督とおしゃべりしていて聞いた話。なので動画には収録されていません。

劇場などで購入できるパンフレットに、玉城ティナさん演じる高校生作家・久保留亜の「ラ・フランス」が今泉監督書下ろし小説として掲載？されるそうです。（付録かも？）。劇中に断片的に登場する「ラ・フランス」の内容がとても気になっていたので、かなり嬉しい仕掛けです。「ラ・フランス」の中の言葉がキーとなってストーリーが展開していったりもするので、ぜひチェックしてもらいたいです！

そして、稲垣吾郎さん演じる茂巳と中村ゆりさん演じる紗衣の母親ハル（松金よね子さん）との関係について。茂巳とハルのやり取りに私はかなり胸打たれた。実はこの『窓辺にて』の中で一番好きなシーンだ。この二人の関係性は、今泉監督のお父様と母方のお祖母様との関係がモデルなんだそう、それを聞いてさらに温かな気持ちになりました。

（それにしてもなぜ動画が回っているうちに聴かなかったのか、自分のポンコツぶりを反省。今後も精進します。）

作品概要