2月10日(金)公開の映画『バビロン』。
「ラ・ラ・ランド」「セッション」のデイミアン・チャゼル監督の最新作は、ハリウッドを舞台に描く、夢と音楽のエンタテインメントだ。
ハリウッド黎明期の溢れんばかりのエネルギーがスクリーンから迸り、劇場を出た後も興奮冷めやらぬまま街を闊歩したくなる作品だ。
「ラ・ラ・ランド」から「バビロン」へ!デイミアン・チャゼルが描くハリウッド!
女優を夢見るカフェ店員・ミアと、いつか自分の店を持ちジャズを好きなだけ演奏したいと願ってる場末の店のピアニスト・セブ。
映画「ラ・ラ・ランド」の主人公2人だ。
夢を追いかける二人の物語という共通点はあるが、デイミアン・チャゼル監督の最新作『バビロン』は、ド派手な花火が打ち上がるような終始ハイテンションな作品だ。
「芸術形式や産業がまだ確立されていない黎明期を顕微鏡でのぞいてみたかったんだ」とチャゼル監督は話す。
まさにこの『バビロン』で描かれるのは、1920年代のハリウッド。野心あふれる人々が集まり、映画という産業が生み出される瞬間を、私たちはスクリーンで目撃する。
「ラ・ラ・ランド」の冒頭のハイウェイでのダンスシーンは、これから始まるストーリーへのワクワクが掻き立てられる仕掛けだった。
では『バビロン』は…?
まだ赤い土がむき出しの荒れ地だったハリウッド。その丘の上にポツンと立つ豪邸で開かれるパーティーシーンから始まる。
その様子はまさに、酒池肉林。浴びるように酒を飲み、前後不覚になりながら踊り狂う男女。特別ゲストはまさかの”象”🐘!
そこに現れる当代一のスター、ジャック・コンラッド(ブラッド・ピット)。そしてスターを夢見る新人女優のネリー(マーゴット・ロビー)と映画制作に憧れるマニー(ディエゴ・カルバ)の運命が急激に動き出す。
冒頭で描かれる当時の映画撮影の様子には、思わず笑ってしまう。今から100年も前の映画制作なのだから当たり前だが、アナログ中のアナログな撮影手法。そこを丁寧にかなりの尺を使って描いているチャゼル監督の心意気を感じる。
その後に訪れるトーキーへの変遷のシーンも、観ている私たちまでイライラするくらいの、繰り返しの美学。
それでいて、終始ハチャメチャでジェットコースターのような展開は、3時間超の長尺をまったく感じさせない。
ハリウッドの大変革期。それに便乗できたもの、取り残されたもの、その喜怒哀楽のすべてを体感できるような作品だ。
映画『バビロン』を解説!
映画『バビロン』のストーリーは?
1920年代のハリウッドは、すべての夢が叶う場所。
サイレント映画の大スター、ジャック(ブラッド・ピット)は毎晩開かれる映画業界の豪華なパーティの主役だ。会場では大スターを夢見る、新人女優ネリー(マーゴット・ロビー)と、映画製作を夢見る青年マニー(ディエゴ・カルバ)が、運命的な出会いを果たし、心を通わせる。
恐れ知らずで奔放なネリーは、特別な輝きで周囲を魅了し、スターへの道を駆け上がっていく。マニーもまた、ジャックの助手として映画界での一歩を踏み出す。
しかし時は、サイレント映画からトーキーへと移り変わる激動の時代。映画界の革命は、大きな波となり、それぞれの運命を巻き込んでいく。果たして3人の夢が迎える結末は…? 公式HPより
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