現在公開中の映画『ぜんぶ、ボクのせい』。
期待の新鋭、松本優作監督がオリジナル脚本で描く、一人の少年の孤独と成長。
”松田優作”好きの両親から名付けられたという”優作”の名に導かれた?映画監督への道。
現代社会のリアルを鋭く切り取る、松本監督のルーツや作品への思いを聴いた。
日本映画界の新鋭!松本優作監督にインタビュー(動画🎥)
松本優作監督のインタビュー動画はこちら👇
【松本優作監督プロフィール】
1992年生まれ、兵庫県出身。ビジュアルアーツ専門学校大阪に入学し映画制作をはじめる。
17年自主映画『Noise ノイズ』がレインダンス映画祭をはじめ、多数の海外映画祭で上映され、海外メディア「Psycho-cinematography」では日本映画ランキング第1位、「Asian Film Vault」ではアジア映画ランキング第4位に選出され高い評価を得る。また、ニューヨーク、サンフランシスコでも劇場公開される。
18年ネパール×日本の合作短編映画『Bagmati River』が、Moon Cinema Projectにて企画グランプリを獲得。19年に公開された短編映画『日本製造/メイド・イン・ジャパン』でも国内外の映画祭に出品、30分の短編としては異例の単独公開を成功させる。
また映画作品のほか、BMW、三井住友カードなどの広告作品や、「乃木坂シネマズ~STORY of 46~」(20/FOD)、「湘南純愛組!」(20/Amazon)、「神様のえこひいき」(22/Hulu)、「雪女と蟹を食う」(22/テレ東)、などのドラマ作品も手掛ける。
映画『ぜんぶ、ボクのせい』を映画館で観るべき理由
私の日々の仕事は映画ライターではない。
本業はアナウンサーで、月曜~金曜まで毎日ニュース番組のナレーションを担当している。
つまり、その日起きた事件や事故、いま社会で話題、問題になっていることを毎日お伝えしている。
しかし、それが常態化していないか?
ちゃんとひとつひとつ、思いを寄せられているか?
自分の生活とは離れたことだと、目を背けていないか?
この『ぜんぶ、ボクのせい』を観て、松本監督にインタビューをさせてもらって、改めて身が引き締まる思いがした。
映画『ぜんぶ、ボクのせい』はどんなストーリー?
児童養護施設で暮らす13歳の中学生、優太(白鳥晴都)は、施設でも学校でもいじめられ、いつも一人ぼっち。母・梨花(松本まりか)が迎えに来てくれることだけを心の支えに毎日を過ごしている。、そんなある日、偶然母の居場所を知った優太は、会いたい一心で施設を抜け出し、母のアパートを訪ねる。しかし、ようやく再会できた母親とほんのわずかな幸せな時間を過ごすが、同居する男に依存する母親は、優太を施設へ戻そうとする。
施設職員の手を振りほどき、当てもなく走り続け、海辺へと辿りついた優太は、壊れた軽トラで暮らすホームレスの男・坂本(オダギリジョー)に出会う。何も聞かず自分を受け入れてくれる坂本。二人でわずかな金銭を稼ぎながら寝食をともに過ごすように。
そんなある日、坂本の元を訪れる少女・詩織(川島鈴遥)とも顔見知りになる。詩織は裕福な家庭に育つも、誰にも言えない苦しみを抱え、空虚感を埋めるかのように援助交際をしていた。優太は自分と同じ寂しさを抱えながらも心優しい詩織に心を開いていく。
優太は、軽トラの修理が終わったら坂本と一緒に名古屋に行くことを約束するが、そんな穏やかな日々もある事件によって終わりを告げる…。
優太を演じた白鳥晴都さん、詩織を演じた川島鈴遥さん。オーディションで選ばれたという、二人の演技に注目!浜辺で寄り添うシーンは、絶望か希望か、あなたは何を感じるでしょうか?
大滝詠一が歌う名曲「夢で逢えたら」
また、エンディング・テーマは大滝詠一さんの「夢で逢えたら」。
これまで鈴木雅之さんのムーディーな歌声を聴いていたので、恋人同士の恋愛ストーリーとして捉えていたが、松本監督のインタビューにもあるように、大滝詠一さんの歌声、そしてこの映画のラストシーンのあとに流れる「夢で逢えたら」は、歌詞の意味がまったく違うもの聴こえる。
エンドロールの胸のざわめきをぜひ映画館で感じてほしい。
【作品概要】
■タイトル『ぜんぶ、ボクのせい』
■公開:8月11日(木・祝)より、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー
■出演:白鳥晴都 川島鈴遥 松本まりか 若葉竜也 仲野太賀 片岡礼子 木竜麻生 駿河太郎/オダギリジョー
■監督・脚本:松本優作
■エンディング・テーマ:大滝詠一「夢で逢えたら」 (NIAGARA RECORDS)
■配給:ビターズ・エンド 2022/121分/カラー/日本/5.1ch/ビスタ PG12
■公式サイト:bitters.co.jp/bokunosei
©️ 2022『ぜんぶ、ボクのせい』製作委員会
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