全国順次公開中の映画『赦し』。
7年前、高校生だった娘を殺された元夫婦と、犯行時に未成年だった加害者の女性。3人の葛藤を描き、「赦し」とは何かを問う問題作。
日本在住の気鋭のインド人監督、アンシュル・チョウハン監督と、殺人の罪を犯した女性を迫真の演技で魅せた松浦りょうさんにお話を伺った。
映画『赦し』インタビュー🎥
映画『赦し』を解説!
映画『赦し』とは?
国内外で注目が高まっているインド出身の気鋭・アンシュル・チョウハン監督が、これまでの作風を一変させ、重厚でリアリスティックな語り口を披露した映画『赦し』。長編映画2作目でテーマに選んだのは、本格的な裁判劇。法廷での裁判官、弁護士、検察官、証人のやりとりを臨場感たっぷりに、スリリングに描く。被害者家族、加害者女性、登場人物たちが抱く不安、迷い、痛みをアニメーター出身のアンシュル監督ならではの目線で映し出す。
怒りと憎悪の呪縛に囚われた主人公、克を演じるのは、フィリピンの巨匠ブリランテ・メンドーサと組んだ主演作『義足のボクサー GENSAN PUNCH』が記憶に新しい尚玄。克ぼ元妻の澄子に扮するのは、第62回ブルーリボン賞助演女優賞を受賞した『台風家族』『ひとよ』などで多彩なキャラクターを演じてきたMEGUMI。深い喪失感を共有しながら、対照的なベクトルで裁判の成り行きを見つめる元夫婦の複雑な思いを表現している。さらに、澄子の現在の夫を演じるオリエンタルラジオの藤森慎吾、裁判長役を真矢みきが演じる。そして、クラスメイトを殺害した夏奈役に抜擢されたのは松浦りょう。映画デビュー作「渇き。」など独特の存在感を示してきた新進女優が、メインビジュアルの表情でもわかるように、強烈なインパクトを残している。
映画『赦し』ストーリーは?
かつて17歳の少女だった夏奈は、同級生の少女を殺害した。あれから7年、20年の刑を受けた夏奈に再審の機会が与えられ、釈放される可能性があると連絡を受けた被害者の父・克と、別れた元妻・澄子。二人はともに法廷に赴き裁判の経過を見守ることになるが・・・。当時の裁判では殺害にいたる経緯を話すことなく、検察の請求のままに刑が確定した夏奈。再審請求は、被害者の親二人の心を大きく揺さぶっていく。7年が経っても決して薄れることのない彼女への怒りと憎しみは、周りを巻き込みながら大きく変転をしていくのだった。加害者の夏奈だけではなく、まるで囚人のように「娘を殺されたこと」への怒りから逃れることのできない、かつての親たち。そこから人はどうやって一歩進んでいくのか?
公式HPより
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