6月17日(金)公開の、映画『妖怪シェアハウス ―白馬の王子様じゃないん怪―』
異色のホラーコメディが映画化!新しさと懐かしさのいいとこ取りが面白い。
ドラマではクズ男との出会いばかりだった澪。今度こそ、運命の恋人現る?!
「妖怪シェアハウス」初心者に解説
「妖怪シェアハウス」とは?
2020年7月クールに、テレビ朝日の土曜ナイトドラマ枠で放送された連続ドラマ「妖怪シェアハウス」。
気弱な性格で空気ばかり読んで生きてきた主人公の澪が、妖怪たちと一緒に生活する中で、たくましく成長する姿を描いた異色のホラーコメディーだ。
小芝風花が演じる澪のひたむきさ、実力と個性を兼ね備えた役者陣(お岩さん=松本まりか、酒呑童子=毎熊克哉、座敷わらし=池谷のぶえ、ぬらりひょん=大倉孝二)が演じる妖怪たちとのユーモラスなかけあい、澪と妖怪たちが力を合わせて悪い人間を成敗していく展開が熱い支持を獲得。
2020年9月度ギャラクシー月間賞も受賞した。
2022年4月、続編となる連続ドラマ「妖怪シェアハウスー帰ってきたん怪ー」放送。
私は普段まったくドラマを観ませんが、「妖怪シェアハウス」のシーズン1は一話だけ観たことがあります(笑)。それくらいの知識でも劇場版も十分楽しめましたよ!
シリーズ化→映画化した魅力とは?
「妖怪シェアハウス」というタイトルどおり、澪は妖怪たちと一緒に暮らしている。
妖怪たちのパーソナリティ?背景?エピソード?がユーモラスに自虐的に組み込まれていて、これまでの妖怪たちの怖いイメージとのギャップに愛着が湧いてくる。
何より小芝風花さん演じる澪のダメっぷりは可愛い。(いつの世もドジっ子はヒロインの王道!)
いつのまにか私たち視聴者も、妖怪たちと同じように澪を温かく見守っている。
このような同じ気持ちを共有できるところが、作品が支持される要因なのかもしれない。
座敷童の詩さんが作る美味しそうなご飯を皆で食べるシーンも見どころ!
劇場版のストーリーと見どころは?
シーズン1、シーズン2を経て、劇場版となった映画『妖怪シェアハウス ―白馬の王子様じゃないん怪―』はどんなストーリーなのか?(サブタイトルで何となく察することができますが…)
澪は相変わらず妖怪たちと楽しく暮らしながら、作家になる夢を追いかけている。
世間ではAI恋人アプリが大流行し、誰もがスマホを見てニヤニヤしていたが、出版社での仕事に追われている澪は恋愛とはご無沙汰だった。
そんなある日、上司に無茶振りされた取材でイギリス育ちの天才数学者・AITOに出会い、恋に落ちる。
理想の王子様との幸せな日々もつかの間、澪はその恋がシェアハウスだけでなく巷の妖怪たちを危険に晒していることを知る。
その頃、人間社会にもある”現象”が起き、人間の未来は大きく変わろうとしていた。
人間と妖怪の歴史の分岐点の鍵となる、澪の決断やいかに……!?
劇中に登場する「AI恋人アプリ」がとっても気になる。
”マッチングアプリはもう古い!リアルな恋人はもういらない!AI恋人最高!”なんて、
はじめは”そんなバカな!”と思っていたが、澪がだんだんハマっていく様をみていたら、
”完璧自分好みで、欲しいときに欲しい言葉をかけてくれる彼氏、いいかも…”と思ってしまった。
ホアキンフェニックス主演の映画「her/世界でひとつの彼女」(2013)を世界を彷彿とさせた。
もうひとつ、”あれ?このシーンってもしかして?”というシーンがあったが、それに関しては豊島圭介監督が、
「『ミッドサマー』の夏至祭をベースにした。」
と明言しています(笑)。
深読みしすぎかもしれないけど、妖怪と人間が共存していたり、新たにAIの存在が出てきたり、
また、クセ強なキャラクターたちすべて、
”みんなちがって、みんないい”(金子みすゞ)
なのかな?と。
生きづらい世の中で他者を認めることの大切さも、作品のメッセージとして感じることができた。
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