映画『骨なし灯籠』死ぬまでに訪れたい“山鹿灯籠まつり”(動画あり)

熊本県山鹿市の夏の風物詩“山鹿灯籠まつり”をモチーフにした映画『骨なし灯籠』。
脚本家・放送作家として活躍する木庭撫子監督が、夫と二人三脚で製作した初監督作。
実際に山鹿に暮らしているからこそわかる、灯籠まつりだけではないこの地の魅力と映画に込めた思いを伺った🎤

映画『骨なし灯籠』木庭撫子監督インタビュー🎤

「あいち国際女性映画祭2023」で最多観客数を記録するなど、国内外で観客の心をつかんでいる本作。
公開は映画の舞台となった熊本から始まり、リピーター続出、異例のロングランとなっている。

”山鹿灯籠まつり”の千人灯籠の美しさに魅了されることはもちろん、山鹿の人々の何ともちょうどいい距離感の心遣いに、日ごろ凝り固まった頭と身体がほぐされていくのを感じた。

妻の遺骨を抱いて放浪する主人公という、インパクトのある物語の始まりから胸騒ぎを感じるのだが、登下校中に見知らぬ人にも帽子を脱いで挨拶する小学生。ちょっとおせっかいだけど主人公の心の隙間にすっと寄り添う灯籠師見習いの男性。灯籠づくりの繊細な描写。
冒頭の不穏な空気から少し穏やかさを取り戻したころ、後半、物語は新たな展開に…。
木庭監督の脚本家、放送作家としての手腕を存分に味わうことができるストーリーだ。

今回は木庭監督が泣く泣くカットしたシーンなど、初監督で感じたことなどをたっぷり伺った。↓

映画『骨なし灯籠』を解説！

映画『骨なし灯籠』とは？

《木庭撫子監督メッセージ》
人は、ひとりでは生きられません。
「世捨て人」と自称する人も、ひきこもりの人も、
他者との関わりを一切、捨てることはできません。
生きることに興味がなくとも、死んだも同然、であっても、日々の生活は続きます。
自らの意志に関わらず、訪ねてくる人もあれば、
すれ違いざまに、「おはよう」と笑顔を向けられたり。
生きる希望は、自らが見出すもの、であるならば、
見出すための「きっかけ」「力」「原動力」は、
自分ではないほかの誰かから得られるもの、
人だけでなく、生きとし生けるものたち、そこに在る風景に何かを得て、
それらと共存してこそ、育まれるものではないでしょうか。
映画『骨なし灯籠』のテーマは、「共生」です。
そして、もうひとつのテーマは、「いのちの再生」。
大切な人を亡くした、深い喪失を癒す「グリーフケア」の物語でもあります。
この物語で、亡き妻への想いを抱えた主人公が、哀しみ・悲嘆（Grief）を癒す（Care）のは、
熊本・山鹿の歴史情緒あふれる風景と、和紙のみでつくられる繊細な「山鹿灯籠」、
さりげなく「また明日」と促す人々、「おはよう」と挨拶をする子供たちです。
ほんとうはどう生きたいか、ほんとうの自分は何かを問い、
明確な答えはでなくとも、きのうとは少し違った明日を迎える―――
深い哀しみと孤独から、「新しい自分」が生まれる映画です。

映画『骨なし灯籠』ストーリーは？

木庭監督がわざわざ熊本から送ってくださった映画『骨なし灯籠』のパンフレット。
俳優さんの座談会や各映画祭のレポートなど、読み応えがあり、ロケ地マップもついています！
近いうちに、できれば ”山鹿灯籠まつり”の時に、このロケ地マップを片手に山鹿を訪れたいです。

作品概要

映画『骨なし灯籠』名古屋・愛知で舞台挨拶！

名古屋市出身の木庭撫子監督、豊田市出身の主演・水津聡さん他登壇の舞台挨拶決定！

・10月19日（土）・20日（日） ミッドランドスクエアシネマ
・10月26日（土）ミッドランドシネマ名古屋空港

チケットの詳細は劇場HPで
ミッドランドスクエアシネマ：https://www.midland-sq-cinema.jp/topics_detail/4158
ミッドランドシネマ名古屋空港：https://www.midland-cinema.jp/topics_detail/4160